
さて、そんな本日は、正式には明後日の9月8日から発売開始となる、プジョー308SWに試乗して参りました。
日本に導入されるのは、339万円の『308 SW Premium』と389万円の『308 SW Griffe』の2グレード。
308 SW Griffeには特別装備として、レザーシートや17インチアルミ等がついています。
私の場合、過去に2度プジョー406 Breakを所有しましたが、その406 Breakは、確か車両本体価格が310万円ほどでした。
今回導入される2グレードのうち、安いほうの308 SW Premiumは、プレミアムという名前のとおり、本国のベースグレードよりも装備が充実しているようですが、それでも、私が乗っていた、一回り上の車格の406よりも20万円以上高くなっているのですから、プジョーの3シリーズも随分高級になったものだなと感じます。
今日お邪魔したディーラーには、ショールーム内に308 SW Griffeが、そして、試乗車として、308 SW Premiumが用意されていました。

(↑Griffe)
ということで、早速、試乗車の308 SW Premiumを運転させていただきました。

まず、エクステリアデザインについては、最近のプジョーにならい、いわゆる「獰猛系」の顔つきであり、前から見ても後ろから見ても、なかなかの迫力です。
ちなみに、個人的には、自分が乗っていた406(初期型)の頃の「優しめ」な顔つきの方が好みですが、プジョーとしては、407の登場を境に全て「獰猛系」の顔つきに変わったので、時代の変化を感じます。
そして同じく、時代が変わったのだと改めて思うのは、インテリアです。
もはや、私が406に乗っていた頃の面影は全くといっていいほど残っていない、本当に質感の高い内装になりました。



コクピットに座ってまず感じたのは、圧倒的な広さを感じる、ガラスルーフです。
私のブレラもガラスルーフですが、ブレラの3倍以上ありそうな、畳1条分という感じの、広大なガラスルーフにより、室内は本当に広く感じます。
エンジンを始動し、アクセルをゆっくり踏み、10メートルほど走らせただけで、フランス車らしく、フラットに動き出します。
そして、意外だったのは、積んでいるエンジンが、車格が下の207GTの1.6リッター直噴ターボをさらにデ・チューンさせた140馬力そこそこのエンジンであるに関わらず、低速トルクに富み、びっくりするほどの加速の良さでした。
乗り味は、私が乗っていた406に比べると、ドイツ車的な硬さを感じましたが、それでも、滑らかでフラットな乗り味は、健在でした。
この辺りは、イタ車とは似ても似つきません(笑)
トランスミッションが4速ATのため、マニュアルモードにして積極的にシフトチェンジを楽しむ、という心境にはなりませんが、そもそも、そういうクルマではないのでしょう。
1.6リッター直噴ターボエンジンは、BMWの息がかかっているとはいえ、官能性があるとは言えず、やはりこの辺りも、あくまでも、ドライビングを楽しむクルマではなく、ミニバンとしての快適性を追求したクルマだと感じました。
途中から、友人に運転席を譲り、私は2列目に座りました。
3人がけシートは、どうしても、1人当たりのスペースが小さくなってしまいます。
シートの境目のせり出しが、307SWのときよりは小さくなった、ということですが、それでも、大柄の人にはちょっと窮屈かもしれません。
それと、運転席に座っているよりも、足周りの硬さを感じました。
要は、運転席よりも「猫足度」が感じ方が、小さくなります。
ドイツ車に乗っているような感覚でした。
ということで、最も印象に残ったのは、たかだか1.6リッターのエンジンで、車重が1.5トンを超えるというのに、とても1.6リッターとは思えない低中速の加速の良さでした。
その他については、トータルとして、外装・内装として乗り味の質感が高く、良いクルマだと思いましたが、何かこう、308SWを選ぼうという、積極的な理由にもう1つ欠けるかな、という印象を持ちました。
レザーシート等に拘れば、上位グレードのGriffeを選択することになりますが、車両本体で400万円近くします。
なかなか悩ましいですね・・・(^^;
自分なら、同じミニバンでも、以前試乗した、兄弟会社のシトロエンC4ピカソを選ぶかもしれません。
少なくとも乗り味については、C4ピカソの方が、自分の好みでした。
ということで、308SW、取り立てて欠点の無い、良いクルマであることには間違いないと思います。
ただ、「プジョーらしさって何だ?」と改めて考えさせられたことも確かです。
「猫足」とは言うものの、やはり以前に比べるとドイツ車的な乗り味になった感は否めませんし、兄弟会社のシトロエンの「極上の気持ちよさ」を感じる足回りに比べると、ちょっと弱い印象です。
また、確かに407以降、どの車種にも共通して、デザインに大幅な「獰猛」的な個性が出ましたけど、昔からプジョーって「普通っぽいけど、控えめながらも、ちょっとお洒落で、ちょっとスマート」みたいな印象がブランドの特徴だと思っており、私はそういうところが好きだったので、最近のこのアクの強いデザインは、どうしてもまだなじめません。それに、ドイツ車のデザインの洗練性や、イタ車のデザインの官能性に比べると、やはり、どこか中途半端さを感じます。
ということで、生意気ながら、元プジョー乗りの私にとっては、「プジョーらしさ」のさらなる確立が、今後のプジョーに期待することです。
元106乗りとしては残念ですが
現在のプジョーには「プジョーらしさ」が感じられません。
106に乗ってたロマンさんにおかれましても、やはり「プジョーらしさ」は感じられませんか。。。
昔のプジョーの「控えめな良さ」は、もう味わえないんでしょうかね・・・
早速試乗なさったんですね。
プジョーに乗ったことがないので、プジョーらしさについては分からないのですが、押し出しの強さは相当なもののように感じます。
フランスの洗練されたおしゃれ感覚というより、強いアピールなんでしょうか。
少しご無沙汰しておりますが、お元気ですか?
やはり現在のプジョーのデザインは、押し出しの強さをかなり感じますよね。
今後のプジョーが、どのようなブランドイメージを確立していくのか、興味深いです。
joypapaさんも是非、プジョーも試乗されてみてください☆