かつて、エグザンティアに乗っていた私にとって、その後継車と言われる初代C5には、デザイン的に失望していました。
恐らく、多くのエグザンティア・オーナーは、同じ思いだったのではないでしょうか。
ただ、今回FMCした、二台目C5は、写真で見る限り、初代に比べると、かなり「マトモ」なデザインになった印象がありました。
正直、写真によっては、なんだか、セダンはBMW 3シリーズ、ステーションワゴンはアウディA4に似ているような気がするのですが(^^;、いずれにせよ、初代C5から比べると、かなりカッコよくなったと思います。
ということで、この新型C5には、かなり興味がありました。
ディーラーに着くと、私よりちょっと年上と思われる男性が、展示してある新型C5に食い入るように見入っていました。
後から営業員さんが、「実はこのお客様もかつてエグザンティアに乗られていたそうです」と、その男性を私に紹介してくれました(^^;
その方も、初代C5にはガッカリしたらしく、ようやく今回の新型C5になって、またシトロエンに乗りたい、と思うようになったそうです。
さて、新型C5の実車を初めて印象ですが、エクステリアそしてインテリア共に、「質感の高さ」というものを非常に感じました。



質感の高さというと、真っ先にアウディが浮かんできますが、この新型C5は、アウディとも十分戦えるのではないでしょうか。
特に内装は、アウディをはじめとするドイツ車に、全く負けていない、素晴らしい質感だと思います。




私が乗っていたエグザインティアの頃とは「天と地」の差です(^^;
エクステリアデザインに関しては、初代C5に比べると、かなり良くなったと思いますが、それでも、ドイツ御三家(メルセデス、BMW、アウディ)に比べると、質感は勝るとも劣らないものの「カッコ良さ」、という点で、あと一歩という感じでしょうか。
それと、私のような30代後半の年齢では、ちょっと早いというか、40代から50代にかけての年齢層の人に、ちょうどいいようなデザインだと思います。
そして、コクピットに乗り込むと、改めてその内装の質感の高さに感心します。
C6やC4にも共通する、「癒し系」でありながら、且つ、質感の高いこのインテリアセンスは、とてもリラックス効果があって、ゆとりを持った大人の運転をしよう、という気持ちにさせてくれます。
ちなみに、今回の試乗車は、2リッターと3リッターの2グレードあるうちの、3リッター・モデルのほうでした。
モータージャーナリストの試乗記などを見ると、押し並べて3リッター・モデルの方が評価が高いようなので、私も、3リッター・モデルに試乗したいと思っていました。
エンジンを始動し、アクセルを踏み、ゆっくりと始動しましたが、やはりハイドロの乗り味は、イイですね。
速度を上げれば上げるほど、まるで絨毯の上を走っているかのような、ハイドロ独特の素晴らしい乗り心地を味わうことができます。
足回りは、私が乗っていたエグザンティアよりもちょっと硬めのような気がしますが、逆に、低速域がゴツゴツしがちだったエグザンティアに比べ、C5は、低速域からハイドロらしさを発揮してくれていると感じました。
それと、今回試乗した新型C5は、アクセルを強く踏み込むと、V6 3リッターエンジンが、BMWの直6にも似た結構イイ音を聞かせてくれます。
ただ、これに関しては、穿った見方をすれば、このC5の流麗な走りとデザインに、ちょっと似合わないかな、という気もしました(^^;
C5は、そのキャラクターからいって、もっと静かなサウンドの方が似合うかもしれません。
居住性に関しては、試乗の後半、私はリアシートに乗って試乗しましたが、快適そのものでした
ボディサイズは、横幅がC6と同じく、186cmもありますが、運転している限り、そんなに大きいクルマだとは思えず、運転しやすかったです。
ということで、この新型C5。
C6に次ぐ、シトロエンのNo.2として、素晴らしいクルマになっていると思います。
C6のような、外から見たときの、「圧倒的な存在感」は無いですが、クルマを運転している感覚は、C6に匹敵する気持ちよさだと思います。
しかも、上級モデルのV6 3リッターのセダンの車両本体価格が4,790,000円。
しかもレザーシートは標準です。
これに対し、例えば、BMW 325i(セダン)は、5,350,000万円。
こちらは2.5リッターであり、しかもレザーシートはオプジョンです。
BMWはFRの技術にコストがかかっているかもしれませんが、それを言うなら、C5は、ハイドロです。
BMWには「駆けぬける歓び」がありますが、シトロエンにも、他には真似できない、ハイドロの「地面を舐める」ような素晴らしい走りがあります。
てなことで、今回はあくまでも325iだけとの比較ですが、このようなことを考えると、新型C5は、バーゲンプライスだと思って間違いないでしょう。
私の年齢では、ちょっと早いかな、と感じるこの新型C5ですが、もし自分が今50歳くらいだったら、相当欲しくなっていると思います、C5☆

(↑写真だと分かりにくいですが、通常と、リアガラスの「反り方」が逆になっています。シトロエンらしい仕掛けですね)

(↑こちらは、ステーションワゴン。名称は、従来の「ブレーク」改め「ツアラー」に。)
新型C5。時間がたつほどシトロエン味がでていいですね。コレはありかも!
お、ロマンさんのお眼鏡にかないましたか、C5☆
セダンに乗るなら、こういう方向性(癒し系)のクルマの方がいいかもしれないですネ。