この新型ポロGTI、価格は297万円です。
先代のポロGTIの、デビュー当時(2005年)の価格を調べてみたら、なんと228万円。
実に、70万円も高くなってしまったのですね(^^;
エンジンに関しては、単純に排気量だけで比較すれば、先代は1.8リッター・シングルターボで、今回の新型は、1.4リッター・ツインチャージャーです。
また、トランスミッションは、先代がMTオンリーだったのに対し、新型は、日本においてはDSGのみ(本国では、新型についてもMTの設定があるようですが・・)。
ついに、日本ではMTが選べなくなってしまいました(T_T)
先代のポロGTIには、今から4年近く前に試乗しました。
ハンドリングが非常に刺激的だったことと、足周りが少し頼りなかったかな、という印象が残っていますが、トータルとしての刺激度は、その時書いたブログを見ると、「スイフトスポーツより上」と記していますから、かなり楽しいクルマだったことは確かです。
果たして、先代との70万円の価格差を感じられるだけのクルマに仕上がっているのでしょうか。。。
と前置きが長くなりましたが、、ボディカラーはブラックの試乗車とご対面。







既に、陽が落ち始めていたため、なにはともあれ、早速試乗開始。
約15分程度の試乗でしたが、さすがですね。文句らしい文句は、ほとんど何もありません。
とにかく、凄まじいまでの、質感です。
「クルマの作り」としての質感。そして、「ドライビング・フィール」としての質感。ともに、これ以上何を望むのか、というレベルに達していると思います。
強いて挙げれば、停止状態からドンとアクセルを強めに踏んだ時に、どうしても一瞬のターボラグ的な「間」があるので、NA派の私にとっては、違和感を感じます。
それと、シフトレバーの+−について、+が手前に引くのではなく、押し出す方向になっているのが興醒めする程度で、まぁ、文句といえば、それくらいです。
恐らく「刺激度」という点では、MTの楽しさと、より軽快なハンドリングを味わえた先代に歩があると思いますが、それでも、トータルとしてのクルマの出来の凄さは、やはり、今回の新型が圧倒していると思います。
こんなクルマを、オートマ限定免許の人でも操れるのですから、売れないはずがありません。
今、オーダーしても、約半年待ちだそうです(^^;
ちなみに、このポロGTI。価格帯といい、クルマのクラスといい、まさに、先日試乗した、MiTo(TCT)とガチンコで競合するモデルですね。(ポロGTI:297万円、MiToコンペティツィオーネ:292万円)
個人的印象を、敢えて、比較してみると・・・
ドライビングフィールの楽しさや刺激度は、エンジンフィールや内外装のデザインにより、さすがにMiToのほうが上でしょう。
ただ、クルマとしての完成度の高さや、一貫性みたいなものは、完全にポロGTIが勝っている印象です。
一貫性ということについては、確かに、アルファTCTは、VWのDSGに勝るとも劣らないスムーズな動きをするので、素晴らしいとは思いますが、どうも、アルファのエンジンをはじめとする、全体的なドライビングフィールとTCTが、いまいち、マッチしていないというか。。。
やはりアルファは「刺激」のあるクルマですから、トランスミッションについても、多少ギクシャク感があっても、よりダイレクト感を楽しめるセレスピードのほうが、マッチしていると個人的に思っています。
その点、ポロGTIについては、とにかくクルマの動きの全てがスムーズですから、DSGが、しっかりとマッチしていると思います。そういう意味で、「一貫性」を感じます。
やはり、クルマとしての完成度の凄さは、ポロは凄いと思います。
あとは、アルファ乗りとして救われるのは、「デザイン」でしょう。
MiToについては、本音を言えば、個人的には、「心からカッコいい」、と諸手を挙げて言えるところまではいっていないデザインなのですが、それでも、オシャレ度という点では、同クラスの他メーカーの現行モデル達と比べると、さすがに一枚も二枚も上を行っている、さすがアルファ、というデザインにはなっていると思います。
一方、現行型のVW車については、シロッコはなんとか許容できるかな、という感じはしますが、ゴルフやポロについては、「なんでこんなデザインになっちまったの・・・」というのが偽らざる印象です。
ゴルフTやUは、あんなにカッコよかったのに・・・
ですので、これだけポロGTIの、製品としての完成度が凄いレベルでも、このデザインなら、まぁ、嫉妬せずに済むかな、という印象です(^^;
ただし、先般の報道にあったとおり、ゴルフTをデザインしたジウジアーロのイタルデザインが、VW傘下に入ってしまいました。
これだけ完成度の高い車に、今度は、ジウジアーロのデザインが反映されると想像すると・・・ちょっとヤバイですね(^^;
次期ゴルフや次期ポロが、一気に、兄貴分のアウディを凌ぐようなデザインになってしまったら、どうしよう(笑)
あるいは、ポロのデザインに納得がいかない人は、来年日本にやって来るという噂の、ポロの兄弟車と言える、アウディ A1が来るまで待つ、という手もありそうです。
ということで、今回の新型ポロGTI。
デザインを除けば、300万円という価格でもほとんど違和感のない、凄まじい完成度のクルマでした。
MTが無いおかげで悩む必要がありません(笑)
おっしゃるとおりでございます!
と思ってたら、来年あたりMTも追加導入されたりして(^^;