フォーカスSTとフィエスタSTです。
2台が、共に新車で売られている頃、実は、2台とも、それぞれ購入直前まで行ってました(^^;
2台とも、一度試乗しただけで一発K.O.された、とにかくファン・トゥ・ドライブに満ちたクルマでした。
もし、その2台が、アルファロメオのバッジをつけてたら、100%、買ってました(^^;
インテリアデザインがもう一つだったのと、最後はやはり「Ford」というブランドのクルマに乗ることに、どうしても最後の一歩が踏み出せず、躊躇している間に2台とも完売してしまったのですが(T_T)、その2台に試乗したことで、ヨーロッパ・フォードの実力の凄さをまざまざと実感させられました。
しかし、残念ながら、フィエスタSTが完売した頃を以って、ヨーロッパ・フォードのクルマは、日本に入って来なくなってしまいました(T_T)
そして今回、久方ぶりに、ヨーロッパ・フォードのクルマが再び日本にやってきました。
SUVで来るとは意外でしたが、その心臓部には、フォーカスSTと同じ、2.5リッター・デュラテック・ターボエンジンが積まれているというから期待できそうです☆
ということで、試乗車のクーガとご対面。



今日試乗できたモデルは、2グレードあるうちのベースグレードである「トレンド」でした。
サイズは、全長4,445mm、全幅1,850cm、全高1,715cm、車重が1,640kgとのことですから、ちょうどBMW X3やアウディ Q5あたりの中型SUVと同じクラスですね。
エクステリア・デザインは、特別カッコいいという訳ではありませんが、SUVとしてはそこそこスポーティだと思います。
インテリア・デザインについては、フォーカスSTよりも少しだけ上質になった感がありますが、他のドイツ車あたりと比べると、まだちょっと平凡な感じがします。


この辺りが、私が以前、フォーカスSTやフィエスタSTに行けなかった一つの要因ですね。
もう少しインテリア・デザインがワクワクするようなデザインだといいんですが。
居住性に関して、全席は十分余裕がありますが、後席は、それほど広く感じませんでした。
ただ、座面を高くして、見晴らしを良くしているので、そこそこ開放感はあると思います。
てなことで、そろそろエンジンを始動しようと思いきや、スタートスイッチがどこか分かりません(^^;
ここでした(^^; ↓

このプッシュボタン、一応丸型になっていますが、正直、周りの四角形があって、これが返ってチープに見せてしまっている気がしますし、且つ、ボタンがどこか、見つけにくくしていると思います。
プッシュボタンは、単純な丸型だけのデザインのほうが、やる気が出ると思うのは、私だけでしょうか(^^;
そして、そのプッシュボタンを押したところ、気持ちよくエンジンがかかりました。
アイドリング時、まずは少し空吹かししてみましたところ、さすがに、フォーカスSTよりは、エンジンサウンドの聞こえ方は静かですが、多少、回転数を上げてみると、確かに、フォーカスSTの時に聞いた、官能的な5気筒サウンドが聞こえてきました♪

次に、シフトをドライブに入れ、いよいよ発進です。
最初のストレートで、いきなり、その気持ち良い加速を実感できました。
フォーカスSTより200kg以上重いですから、さすがにあそこまでのパンチは無いですが、しかし、このサイズを考えれば、十分過ぎるほど速いです。
このクーガのAWDシステムは、発進時には最大10%のトルク後輪に伝達してくれる、とのことであり、確かに、強めにアクセルを踏んで発進すると、背中を押されて、まるでFRのような感覚を味わうことができました。
しかも、このエンジンは、ターボラグが少なく、NAのように回ってくれるので、余計に気持ち良いです☆
そして、乗り心地も素晴らしい☆
柔らかいのに硬い、もしくは、硬いのに柔らかい、という絶妙なセッティングになっており、大きなSUVに乗っているという感覚を極力感じさせない足回りになっていると思いました。
試乗では、路面が悪い道も走りましたが、見事にいなしてくれました。かと言って柔らか過ぎないのが素晴らしいです。
最後に感動したのが、ハンドリングです。
これまたSUVとしては、最高レベルに楽しいハンドリングだと思います☆
SUVであることを忘れさせてくれるような、カッチリ且つクイックな印象でした。
先日試乗した、日産ジューク・ターボもかなりドライビングが楽しいSUV的なクルマでしたが、あくまでも「SUV的」なクルマという印象でしたし、足回りなどはちょっと硬過ぎの感もありました。
しかし、今日のクーガは本格的なSUVっぽい印象がありながら、ジューク・ターボの乗り味を上質にしたような素晴らしいドライビングも楽しめるクルマでした。
私は重度のMT病ですが、さすがにSUVにまでMTであることは求めません(^^;
でも、今日のクーガは、あのフォーカスSTと同じエンジンを積んでおり、且つ、SUVとは思えない素晴らしいドライビングが味わえたので、正直、これでMTモデルがあれば最高なのに、と思いました。
クーガのオートマシフトは、5速であり、且つ、シフトチェンジ時のタイムラグもかなりあるので、最近のダブルクラッチ・トランスミッションに慣れた人には、アルファのセレスピード並みに、ダルく感じられると思います(^^;
でも、スポーツモード時の「+」「−」の位置は、ちゃんと、「+」が手前に引く位置に来ているので、その点は好感が持てます。
ということで、クーガに乗ってみて、やっぱりヨーロッパ・フォードはいいなぁ、と改めて思いました。
とにかく運転が楽しいです。
SUVとしては間違いなくトップクラスの楽しさです☆
価格も、中型SUVでありながら、ベースグレードのトレンドだと、335万円。
X3やQ5とさほど遜色無い性能でありながら、100万円以上安いのですから、バーゲンプライスですね。
これでもうちょっと「華」みたいなものがあれば、文句なく、かなり欲しくなると思います。
最後になりましたが、これがクーガのカタログなんですが、中で使われている写真が、とても美しくて、気に入りました☆

アクトオンTV「クーガ」
ノーマルのフィエスタで欧州フォードの魅力を知ったのですが、STには乗れなかったんです。
最近シビック・タイプRユーロに試乗したのですが、乾いていることの良さといいますか、爽やかさが印象に残りました。
アルファって乾いているのですか?フィエスタSTとホンダ、アルファの違い(湿度?)を教えていただけるでしょうか・・・
妻号の次期候補としてジュリエッタが挙がっているので何とかそっちに持っていきたいのですが、プレゼンすると裏目に出てきたので・・・必死に黙っています。
同じメーカーでも車種によってエンジンサウンドは様々ですから、なかなか難しいですね(^^;
例えば、同じ欧州フォードでも、フィエスタSTとフォーカスSTの場合、前者が2LのNA、後者が2.5Lターボですので、フィーリングはかなり異なります。
個人的に音色はフォーカスSTのほうが好きですが、迫力という点ではフィエスタSTのエンジンが勝っていました。
アルファに関しても、ツインスパークと旧V6(どちらもNA)までは、(ホンダも含め)国産車では味わえない感動的な音色でしたが、現世代のJTS(NA)やターボエンジンは、正直、かなり平凡な音色になってしまいました。
乾きの度合いの比較、についても、なかなか表現しにくいですね(^^;
ただ、フィエスタSTのエンジンサウンド(+排気音)は、乾き気味で、相当迫力があったことは確かです。
なかなかタマが無いとは思いますが、頑張って試乗されてみてください。
アルファについても、147(2L)、147GTA、159、MiToと、それぞれエンジンフィーリングは全く異なりますので、是非、試乗されることをお勧めします☆