特に、ゴア・ヴァービンスキー監督による、パイレーツ・オブ・カリビアンの前三作については、自身の好きな映画トップ10に入るほど好きでしたので、今回の「生命の泉」についても昨年から楽しみにしていました。
しかし、気がかりなことが一つ。「監督」が変わってしまったんですよね。
自分は、映画は、やっぱり「監督」で決まると思ってます。
人気シリーズものでも、監督が変わることによって、映画の面白さが大きく変わってしまうことが少なからずありました。
特に今までその落差が自分の中でもっとも大きかったのが、ターミネーター2とターミネーター3の違いです。
やはりジェームズ・キャメロンは凄いです。
最近だと、007のカジノロワイヤルは、自分としては「絶賛」に値する映画だと思っているのですが、残念ながら、続編の「慰めの報酬」は期待度が高かったこともありますが、少々裏切られました。
このときもやはり、監督が変わっています。
そして今回、パイレーツ・オブ・カリビアンも前三作とは違う監督になったため、急いで劇場には行かず、いったん様子を伺うこととしました。
しかし、多数のレビューを確認しましたが、特に私のように、前三作の大ファンだった人ほど、残念ながら、評価がイマイチのようなのです。
個々のレビュー内容を鵜呑みにすることはできませんが、ある程度たくさんのレビューを見れば、だいたいの傾向はつかめます。
ということで、残念ですが、「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」は、DVD(ブルーレイ)が出るまで待とうという気持ちになっています。
その、「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」に代わり、急遽浮上したのが、LOSTなどでおなじみのJ・J・エイブラムス監督によるSUPER8。
事前情報がほとんどありませんでしたが、なんとなく面白そう、という雰囲気がしていたので、「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」はやめて、こっち(SUPER8)を観に行こうと考えていました。
が、、、試写会に行かれた方達のレビューを見たところ、これまた、あまり期待しすぎないほうがいいような内容でした。。。
う〜〜ん。
そんな中、三度目の正直、ということで、さらに浮上したのが、127時間。
スラムドッグ$ミリオネアやトレインスポッティングなどのダニー・ボイルが監督で、スパーダーマンで有名なジェームズ・フランコが主演を務める、荒野の中で、実際に起こった話をもとにした映画です。
一昨日公開になったばかりですが、こちらのほうは、現在のところ、比較的評価が高いようなので、覚悟を決めて、昨夜、レイトショーに行ってきました。
「覚悟を決めて」というのは、「期待外れの内容であっても仕方ないように」という意味での「覚悟」ではありません。
この映画には、グロいシーンがあり、海外では、鑑賞中に気を失ったり発作を起こした観客がいた、ということが述べられていたからです(^^;
当方、血が超苦手なので、ホラー系等、グロい映画はほとんど観ないようにしております(^^;
が、、この「127時間」については、ホラー映画ではなく、あくまでも、実際に起こったシーンを描くために、グロい映像を盛り込まざるを得ない、という使い方でありそのシーンもそんなに長くなさそうでしたため、意を決して、行ってまいりました。

【以下、ネタばれ注意】
案の定、「そのシーン」は、ほとんど直視できませんでした(^^;
しかし、映画全般の印象は、悪くなかったです。
実際に起きたことは想像を絶する辛い内容ですが、それを、非常にポップ且つ前向きに描いており、見終えた後も、変に重たい気分になったりしません。(実際、見終えた後、重たい気分になる映画自体は、実は好きだったりするのですが(^^; )
この映画は、監督以上に、主演、且つほとんど一人芝居を行った、ジェームズ・フランコがよく頑張ったと思います。
この物語の実在のモデルが味わった苦しみに比べれば、もちろん、比較にはならないにしても、今回のジェームズ・フランコの演技は、なかなかできないと思います。
また、上映時間も94分と、最近の映画にしては珍しく100分を切っていることも、コンパクトにまとまっていて良かったと思います。
それにしても、実際にこういうことが起きてしまい、極限の中で、重大な決断を実行に移した、アーロン・ラルストンさんは、本当に男の中の男としか言いようがありません。
観に行って良かったと思える映画でした。