今、日本で買える、メジャーブランドが発売している一般乗用車的なEVといえば、このリーフと、三菱 i-MiEVの2種類ということになるでしょうから、嫌でも、比べてしまいますね。
i-MiEVについては、昨年試乗して、特にその気持ちのいいドライビングフィールには衝撃を受けたところです。
リーフはどうでしょうか。
ということで、ディーラーに到着し、試乗車と対面。




見た目の印象は、今まで写真等で見ていたときは、先代マーチと大して変わらない大きさなのかなと思えていましたが、実物は、かなりデカいですね(^^;
全長を調べてみたところ、4,445mmもありました。
現行型マーチが3,780mmですから60cm以上も長いことになりますし、あるいは同じ日産のセダンであるティーダ・ラティオの4,430mmよりもさらに長いわけですから、納得です。
全幅も1,770cmと、180cmに迫っています。
よって、居住性に関しては、後席も含め、十分ゆったりとした作りになっています。
(ただし、後席の背もたれ部の角度がちょっと立ち過ぎの感がありましたが)

いずれにせよ、サイズ的には、軽自動車規格である i-MiEVを圧倒してます。
(ちなみに、 i-MiEVは、全長3,995mm、全幅1,475mm)
また、クルマの質感的にも、エクステリア、インテリアとも、 i-MiEVと比べると、リーフのほうが、圧倒的に高級に見えます。





i-MiEVの場合は、内装も含め、普通の「i」とほとんど同じなので、チープ感は拭えず、座席に座っているだけでは、「EVに乗っているんだ」的感覚は乏しいのが正直なところです。
それに比べリーフの場合は、専用設計のクルマであることもあり、エクステリア、インテリアともに、確かに「これはEVだ」というような雰囲気を醸し出していると思います。
ただ、エクステリア・デザインのよさ、という観点からいけば、EV専用設計とはいえ、リーフについては、お世辞にも「カッコいい」という方向のデザインではなく、ほんわかとした新種の生き物のような感じですね。
ワタシ的には、BMWのiのように、EVには、もうちょっとカッコよさというか洗練されたものがあってもいいのではないかと思いますが。
そして肝心の走りのほうですが、既にi-MiEVを体験してしまったせいもあるでしょうが、i-MiEVに比べると、全体的な軽快感は多少欠けるかな、という印象でした。
ですが、あくまでも「多少」のレベルであり、継ぎ目のない滑らかな十分気持ちよい加速が味わえます。
ちなみに、i-MiEVの車重が1,110kgであるのに対し、このリーフは1,520kgと、400kg以上もの差があります。
その分、馬力とトルクは、i-MiEVが64ps、18.4kgf・mであるのに対し、リーフはそれぞれ109ps、28.6kgf・mという差がありますが。
それと、EVということで、今回は、珍しく、かみさんも若旦那も一緒に試乗に行きたいと言い出し、連れて行ったため、いつもどおり、私一人で試乗していたら、今回のリーフにももう少し軽快感を感じたかもしれません。
足回りに関しては、リーフは、ちょっとフワフワし過ぎの印象がありました。
これも好みの問題ですが、いくらファミリーカーとはいえ、もう少し硬めのほうが、個人的には好きです。
反面、ハンドリングは意外と好印象でした。
ですので、足回りがもう少し硬ければ、かなり良い感じのハンドリングになると思います。
充電に関しては、i-MiEV標準の充電ケーブルが、100V/200V兼用であるのに対し、リーフは、200V専用でコンセントの形もEV専用となっています。


ですので、リーフの場合は、基本的に、工事費が10万円ほど余計にかかってしまいます。
(といっても、i-MiEVの場合、100Vでは、充電にかなり時間がかかってしまうようですが)
最後に価格です。
i-MiEVが車両本体が398万円。
一方、リーフは、車両本体が約376万円。
ドライビングの面白さは、間違いなくi-MiEVのほうが一歩上だと思いますが、その他、クルマそのものの総合的なデキとしては、圧倒的にリーフのほうが、高いクルマに見えました。
やはり、元々存在する軽自動車の「i」を使っているのが、i-MiEVの苦しいところですね。。
同じくらいのお金を払うなら、リーフのほうが、優勢かもしれません。
と思っていたら、昨年、私がi-MiEVに試乗したときは、398万円のワングレードだけでしたが、現在i-MiEVは、GとMの2グレードになっており、Gが380万円、Mが260万円とのことであり、Mの場合は、補助金を使えば、実質価格が190万円ほどだそうです。
Mのほうは、走行距離が120kmだったりとスペック的にかなり弱い部分があるにせよ、実質200万円を切った値段でEVが買えるのは、お得感がありますね。
結論として、300万円出すなら、やはりリーフが総合的なクルマの作りとしては、お金の払い甲斐があるような気がしました。
しかし、私のように、どうしてもドライビングプレジャーに拘りたい人や、少しでもサイズが小さいほうがいい、というような方は、i-MiEV Gがいいでしょう。
そして、走行距離が短くてもいいから、少しでも安いEVに乗りたい、という人には、実質200万円以下の、i-MiEV Mがいいと思います。
私ならどうするか、、、ファミリーカーとして使い、且つ、お金があるなら、総合的にはリーフですかね(^^;
まぁ、でも200万円以下で買える、i-MiEV Mも捨て難い、といったところでしょうか・・(^^;
ちなみに、昨日リーフを試乗した若旦那(小学5年)の感想。「今すぐ欲しい。今日、買って」でした(^^;
以上、日産 リーフの巻でした。

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