今日は、昨日から公開となった「007 Spectre(邦題「スペクター」)」を観てまいりました。
ダニエル・ボンドとなった初作のカジノ・ロワイヤル
(あ、スカイフォールで唯一良かったのは、アデルが歌う主題歌かな(^^; )
んでもって、今回の4作目となるスペクターについても、3作目のスカイフォールと同じサム・メンデスが監督に決まった時点で、常々「映画の出来の7〜8割は『監督』で決まる」と思ってる当方としては、残念ながら「期待しないほうがいいな。。。」と思ってました。
もちろん、一般的にはサム・メンデスといえば、大英帝国勲章まで受賞している「名監督」であるのは間違いないんでしょうけど、スカイフォールを観る限り、シリアス系というか「芯」のしっかりした硬派な内容の映画作りには向いてない、というのが当方の見立てであります。超”上から目線”ですが(^^;
とはいえ、ダニエル・クレイグがボンドを演じている間は、彼への尊敬の念を込めて、必ず劇場に観に行こう、と決めているので、今作スペクターも、予定どおり鑑賞してきた次第です。
そして、観終えた感想は・・・
予想どおり、スカイフォールに続き、「随分と『軽い』内容の007に戻ってしまったなぁ」という印象です。。
「映像」と「アクション」は素晴らしかったです。
特にダニエル・クレイグに関しては、今回も「コレ、ほんとにCG無しで演じてるの?」と思えるような、体を張った凄いアクションでした。
ただ、肝心の「内容」が軽過ぎるんですよね。。
過去の重要人物を使うのはいいんですが、扱いがあまりにも軽すぎて、その重要人物に繋がる「伏線」も、丁寧に描かれていないので、全然実感が伴わないんだなぁ。。
それと、ネット上のレビューに「クリストフ・ヴァルツの扱いが軽すぎる」という書き込みが散見されてますが、その点に関しても同感です。
せっかく”名優”たるクリストフ・ヴァルツを使ってるのに、このスペクターにおいては、「怖さ」やオーラがゼロ(^^;
服装等佇まいも含め、ただの”気のいいおじさん”にしか見えなかったです。
また、これまでのダニエル・ボンド・シリーズとは異なり、昔の007シリーズへのオマージュとしてなのか、ギャグ的なシーンを無理に使用している感がするのも気になりました。。
世の中には昔の「軽いノリ」の007が好きな方々のほうが多いと思いますが(^^;、、やはり、ダニエル・ボンド初作となる、おちゃらけの無いシリアス且つハードで脚本もしっかりしてるカジノ・ロワイヤル
しかも、上記で「映画の7〜8割は監督で決まる」と書きましたが、カジノ・ロワイヤルでは、ダニエル・クレイグだけでなく、その取り巻きのエヴァ・グリーン(ヴェスパー)とマッツ・ミケルセン(ル・シッフル)の組み合わせも素晴らしかったと思います。あ、もちろんジュディ・デンチ(M)も。
その点、今回のスペクターのボンド・ガール(マドレーヌ)を務めたレア・セドゥは、特にボンドとのいわゆる”絡み”のシーンなんて、”子供”にしか見えず、ヴェスパーのようなオーラが全然無かったです。
同じく、今回の悪役のボスキャラを演じたクリストフ・ヴァルツも、上記のとおり、
ル・シッフルのようなオーラが全然無いし。。
まぁ、ル・シッフルとしてのマッツ・ミケルセンの怪演が凄過ぎでしたからね。。(^^;
さらに、前作スカイフォールでMが交代し、これまたオーラ、ゼロ。。(^^;
あ、それと、これは制作陣には関係ないことですが、今作スペクターのボンド・カーとして使われるアストンのDB10に関しても、最近のクルマ界のトレンドに乗るかのように、明らかに「お顔」がカッコ悪くなってますよね(^^;
お尻やサイドラインは、「さすがアストン!」って感じでイケてますけど、肝心のお顔には、ちょっと萎えました。。
ってことで、、、カジノロワイヤルで、一気に期待度MAXとなったダニエル・ボンドの007ですが、残念ながら、ダニエル・ボンド全4作で、個人的に飛び抜けて良かったのは、結局、カジノロワイヤルだけでした。。
今回の映画のラストで「James Bond will return」と書かれてあったので、次作もあるのは間違いないでしょうが、ダニエル・ボンドは、今回でお別れになっちゃうんでしょうかね。。
個人的には、最後にもう一度、マーティン・キャンベルを監督にカムバックしてもらって、カジノロワイヤル級の完成度のダニエル・ボンド作品を観てみたいものです☆
(アデルのお次はサム・スミスときましたか。なるほど(笑)。 てっきり女性と二人で歌っているのかと思ってました。サム・スミス、恐るべし(^^; )