移動式オービスが増えてますよね。
YouTubeにも、「移動式オービス」というワードで検索すると、既にたくさんの動画がアップされています。
<YouTube: 移動式オービス>
埼玉県にも増えてきたようですし、YouTubeには、うちの自宅からかなり近い場所に設置されている動画もありました(汗)
そんな中、昨日、こんな記事を見つけました。
<MoTA: 速度超過が時速15キロ未満でも捕まる例、急増中!?|移動式オービスが怖すぎる>
タイトルだけでつい、ひきつけられてしまう記事ですね(^^;
この記事によると、タイトルのとおり、速度超過が「15キロ未満」で切符を切られるケースが急増しているとのことです。
従来の「固定式」のオービス(Hシステム、LHシステム等)の場合だと、一般的には、速度超過20kmあるいは30kmまでなら大丈夫、みたいなことが巷では言われていますが、「15km未満」でも捕まるとなると、うっかりすればすぐに捕まってしまいかねないですね。
<MOBY: オービスは全6種類!ヤバいのはこれだ!全種詳細解説|2020年最新情報>
それにしても、このようなオービス関連の記事を読んだりするたびに思うのは、なぜ、これほどまでにスピードの速いクルマばかり市場に溢れる状態を許しているのか、ということです。
しかも、ここ数年の、各自動車メーカーによる「スピード競争」の過熱ぶりは、半端ないですね。
10年以上前なら、「0-100km/h:6秒台」のクルマは、相当速い、という印象でしたが、今や、大衆車でも6秒台のクルマなんて続々と出てきてるんじゃないでしょうか。
「MINI」に至っても、スペシャルモデルである「GP」が速いのは分かりますが、今や、ファミリーカー的存在の「クラブマン」ですら、JCWモデル(現行型)は、0-100km/hが、なんと「4.9秒」ですからね(・・;)
<web CG: 最高出力306PS! 「MINIジョンクーパーワークス クラブマン/クロスオーバー」の最新モデルが日本上陸>
国によって、道路の制限速度は様々ですが、常識的に考えて「最高速度」は「150Km/h」でも速すぎると思いますし、トルクだって、まぁ「200〜250Nm」あれば十分でしょう。
しかも、日本の場合、制限速度が最も速い道路でも「120km」なので、本来、一般公道を走るクルマで120km/hを超えるクルマ自体が存在してはいけないはずですよねぇ。
冒頭の記事の中でも「移動式オービスの導入目的のひとつが、「生活道路での速度違反を減らす」こと」と書かれていますが、事故を減らしたいなら、スピード違反取り締まったり、クルマに衝突防止システム等を搭載したりする以前に、クルマそのものの最高速度と馬力&トルクの規制をしなくてはいけないはずなのに、今、世界中に溢れているクルマのスペックは「異常」ですよね。もっとやらなきゃいけないことがあるだろうよ、みたいな。
もちろん、公道ではなく、サーキット走行などの場合はスピードを競うことになるので、サーキット用のクルマが存在することは否定しませんが、、少なくとも、「一般公道」を走るためのクルマは、「最高速度」に関しては、各国の制限速度に則った仕様にしなくてはいけませんし、事故を減らしたいのなら、馬力やトルクも、「事故った時にどうなるか」ということを想定した常識的なスペックまで落とさなくてはいけませんよね。
で、サーキット用のクルマは、一般行動は走れないようにするとか、あるいは、仮に150km/hまで出るクルマであれば、デフォルトでは(日本の場合)120km/hまでしか出ないようにして、サーキットに行く時には、当該サーキットの入り口にて、特殊な装置で速度制限を解除する、みたいな。
こうやって、偉そうに書いてる私自身、「MIN JCW GP2」という、”そこそこ速い”クルマに乗っているので、説得力がないかもしれませんが、、とはいえ、人間は弱い生き物なので、何の問題もなく普通に買える商品なのであれば、自分のフトコロが許す限り、「欲しい!」と思える商品を買うでしょうし、それはクルマについても同じです。
人間、「速い」とか「強い」とかに憧れる人が多いですから、「速い」クルマが、お金さえ出せば難なく買えるのであれば、「速いクルマ」に乗りたがる人は多いでしょうし、しかも現在では、このとおり、「速さ」を求めない人が買ったクルマでも、自動的に「速さ」が付いてくる(笑)、と言っていいくらい、「速いクルマ」が溢れています
くわえて、ひとたび「速い」クルマを買ってしまえば、どうしてもアクセルは踏んでしまいたくなるものです。
あるいは、高齢者の方等、自分自身はスピードを出さないつもりでいても、その人の持っているクルマ自体が速いから、アクセルを軽く踏んだだけでも「ビュン」とスピードが出てしまう、みたいな。
恐らく、日本の免許取得者で、且つ、ある程度の頻度で実際にクルマの運転をしている人たちの中で、「一度として制限速度を超えて走ったことはない」と言える人など、1%もいないのではないでしょうか。
にも関わらず、今の世の中、これだけ「馬鹿っ速い」クルマを誰にでも持たせる状態を放置しておきながら、一方で、スピード違反を厳しく取り締まったり、「事故を減らそう!」とか声高に呼びかけたりするのは、完全に本末転倒だと思いますね。
どこかの自動車メーカーが、「うちのメーカーは、本気で事故を減らしたいので、日本仕様のクルマは、最高速度120km/hまで、そして150馬力、トルク200Nmまでのクルマしか作りません」と宣言するようなメーカーが出てきてくれたら「素晴らしい!!」(というか、個人的には、それが本来、当然の姿だとは思いますが)と言ってあげたいですが、他のメーカーが追随しない限り、当該メーカーのクルマは、きっと売れない(人気が出ない)んでしょうね。。。
と、「移動式オービス」の話からは逸れてしまいましたが、いずれにせよ、、このままいけば、各自動車メーカーの「スピード競争」は、さらに過熱することが予想されますし、それこそ「EV」が本格的に浸透する時代になれば、「速さ」的なスペックは、従来の「内燃機関」式のクルマよりも更に速くなるでしょうから、、結局、事故を減らしたり、あるいはスピード違反で捕まらないようにするためには、「自己防衛」するしかなさそうです。。
(自室の本棚には、10年以上前に買ったこんな本がまだ残ってました(^^; )