展示してあった120iカブリオレはボディカラーがアルピン・ホワイトVで、Mスポーツではないノーマル仕様でした。



過去120iを乗っていた私にとって、もし、この120iカブリオレのMT仕様が日本にも導入されていたら、非常に興味深いのですが、残念ながら今のところその予定は無さそうです。
一通り、展示車の120iカブリオレを舐めまわすように拝見した後、試乗車として用意されていた現行型M3クーペの試乗をさせていただきました。
やはり、パッと見の外観は、先日試乗した135iクーペよりも遥かに迫力がありますネ。




とはいえ、内装に関しては、昨年まで所有していた320iツーリングMスポーツとほとんど同じようなデザインのため、コクピットに乗り込んでも、それほど緊張はしませんでした(^^;
唯一、330kmまで刻まれたスピードメーターを見ると、さすがに「おぉ、やっぱりMモデルだな」と思います。

ということで、スタートボタンを押しエンジン始動。
太いアイドリング音が聞こえてきますが、想像してたよりも静かです。
そしてマニュアル・シフトを1速に入れ、いざ発進。

ちなみに、クラッチは、先日試乗した135よりも少し重たく感じました。
出だしに関しては、これまた先日試乗した135に比べると、さすがに重く感じます。
でも実は車両重量は4リッターV8を積んでいるにも関わらず1630kgしかないのだから、かなり軽量化対策を施されているのがわかりますね。
ちなみに135クーペの車両重量が1530kgですから、M3よりもちょうど100kg軽いことになります。
出だしの最初は意外と静かなこのM3ですが、いざアクセルを強く踏み込むと、迫力のエンジン+排気サウンドが聞こえてきます。
でも、そのサウンドは、従来のMシリーズに乗り慣れた人なら、かなり違和感を覚えるサウンドに聞こえるはずです。
やはりV型エンジンと直6とでは、かなりエンジンサウンドの質が異なりますね。
直6のサウンドは、まるで管楽器の和音のような甲高い音がするのに対して、このV8サウンドは、ベースをボロロロロと叩いたような低くてビートの効いたサウンドです。
同じBMWの中で、比べるなら、私は直6の方が好きですし官能的に聞こえます。
一方、V型エンジンの中で比較すれば、V型エンジンの中では、私はアルファV6のサウンドが最も好きです。
以上のことから分かるように、私にとっては今回の現行M3のV8サウンドは、素晴らしい部類には入るものの、従来のMモデルの直6に比べると、官能性がかなり低下したように感じました。
もちろん、これはBMWが故意にそのような設定にしたんだと思いますが、果たして今までのMモデルの直6サウンドに惚れていた人が、どこまでこのV8サウンドを許容できるのか、興味深いところです。
そして乗り心地に関しても、エンジンフィーリング同様、従来のM3に比べ、かなり乗り心地が良くなった=刺激が少なくなった、ということが言えるのではないでしょうか。
私は、先代M3は初期型しか運転したことが無いので、余計に「差」が激しく感じたのかもしれませんが、とにかく先代M3の初期型の乗り味は、自分にとってはレーシングカーに乗っているような、そんな刺激がありました。
しかし、本日試乗した現行型M3は、とにかく乗りやすいです。
例えばアウディ RS4と比べると、さすがに今日のM3のほうが、扱いにくいような気がしましたが、それでも、先代M3に比べると、まるでサルーンになったかのような乗り心地だと思います。
本日この現行型M3を試乗して間もなく、これは先日試乗した、あるクルマに似た乗り味だと思いました。
そうです、それはレクサス IS-Fです。
お互い、アイドリング時は、比較的静か。
でも、ひとたびアクセルを踏むと、迫力のエンジンサウンドに。
そして乗り心地は両車とも多少硬めとはいえ、非常に乗り心地がよく、ハンドリングもFRならではの気持ちよさ。
今日のM3は6速マニュアルなので、その点だけでも、M3の方が断然面白いですが、正直言って、これがどちらもATだとしたら、総合的にはIS-Fの方がイイかもしれない、とも思ってしまいました(^^;
というのも、自分にとって最も影響が大きいのが、エンジンです。
自分にとっては、例えば先代M3やZ4Mに使われていた直6のサウンドに惚れていました。
今でもZ4Mロードスターのエンジンフィーリングは、単純に「エンジンフィーリング」だけで選ぶなら、自分にとって、ナンバー1の官能性だと思っています。
それに比べると、現行M3のエンジンフィーリングは、随分と「フツウ」っぽくなってしまった=BMWらしさが失われた、というような印象があります。
それと、過剰演出と言われればそれまでですが、IS-Fのエンジンサウンドが3,600回転あたりを境に豹変するあの演出は、なかなかに刺激的でしたし、3,600回転以降のエンジンサウンドは、M3よりもむしろIS-Fの法が刺激的であったような気がします。
サーキットを走れば、クルマとしての両者の差は顕著になるのかもしれませんが、少なくとも、街中を運転している限り、エンジンフィーリング以外の乗り味も、両者(M3とIS-F)はかなり似たように感じましたし、そして、エクステリアやインテリアについても、IS-Fも十分M3と勝負できるレベルにあると思いますので、そういう意味では、M3よりも200万円以上も安いIS-Fは、非常に魅力的かもしれません。
それと、現行型M3と、先日デビューした135クーペですが、自分にとってどちらが面白かったかというと、これはもう断然135です。
エンジンフィーリング、ハンドリング、マニュアルシフトのフィーリング等、ほぼ全ての面で、135の方が楽しかったです。
(さすがにスタイリングに関しては、M3を取りますが(^^; )
ですので、仮に1000万円あっても、M3か135かどちらかを選べ、と言われれば私は135を選ぶでしょう。
(ただし、135を選ぶ、というのは、あくまでもM3との比較であって、そもそも135自体が、自分の「腕」には見合っていない、ハイスペック過ぎるクルマであることには変わりありません。それと、同じ135でもATの135には全く興味ありません(^^; )
ということで、今日はM3の試乗がテーマなのに、最後にはIS-Fや135の方がが主役になってしまったような感もありますが(笑)、いずれにせよ、現行型M3は、非常に乗りやすく、乗り心地が良く、それでいてアクセルを踏み込めば獰猛なクルマに変身する、まさに「洗練された現代のハイスペックカー」という印象のクルマに仕上がっていました。
先代M3から現行M3に乗り換える人が、どれくらいいるのか非常に興味深いですね(^^;
そして、BMWディーラーからの帰り道、ブレラを運転してみて、正直、M3よりブレラの方が運転が面白く感じました(^^;
やはり、自分の「腕」に見合ったクルマに乗るのが一番楽しいと改めて実感しました(^^)
エンジンが3リッターを超えてくると、どうしても「楽しさ」よりも「緊張感」の方がウェイトを占めますし、街中で法定速度の遵守も不可能に近いと思います。
ということで、段々とワタシ、大排気量(ハイスペック)なクルマに、どんどん興味が薄れてきております。。。
これからも、自分の求める「ドライビング」を模索するため、ハイスペックなクルマにも試乗するとは思いますが、段々と、自分の求めるクルマのスペックというものが、大体固まりつつあると感じています。
なるほど確かにV型は、低回転時ドロドロとした感じがします。
回せば甲高い音になりますが、速度が・・・・・・ですよね(^^;
それにしても小排気量MTの選択肢が少なくなってきているのは困りますね(^^;
120iカブリオレのデビューフェアだったんですね。さすがMTが無いだけあってDMすら来ません(笑)。
135iは試乗できてませんがM3は同感です。官能性は退化しましたね。私的にはボクスターの勝ちですし、1000万円あったらカレラに行くと思います(ちょっと足りないですが)。
私ももともと腕が無い上に年のせいか、スペックには興味ないですし、普段はパンダでも十分楽しめています。
もうMもALPINAも手が届きません・・・。
価格も、運転技術も・・・。
中排気量(直4の2L〜直6 2.5L位)で官能的な
エンジンを載せた車を作って貰いたいです。
そうそう、その後M6は元気にされてますでしょうか(^^;
そうですね、120のMTなんて、めちゃくちゃ楽しそうなのに日本には無いので残念ですよね。。。
ほんと、今回のM3の「快適化」には、正直、拍子抜けしてしまいました(^^;
BMWのMシリーズに「快適」は似合わないですよね(^^;
MITOはMTモデルも日本導入されるらしいので、pandaさん、是非いかがですか?(^^;
何をおっしゃっる、がんきちさん!
価格にしたって、「腕」にしたって、現行のMもALPINAも、がんきちさんのような人のために存在するクルマですよ☆
是非、イっちゃってください(^^)
相変わらず、踏むとDTC作動しっぱなしです(^^
タイヤがこのパワーを受け止められないのかもしれませんね(困