今年に入ってカメラを新調してから、天の川撮影に目覚め、何度もトライしましたが、やはり天の川の場合は、「光害」が少ない場所で、且つ「気象条件」も揃ったタイミングでないと、まともに撮ることはできないということがよく分かりました。。
天の川の中で最も見応えがあるのは、いわゆる”夏の天の川”と呼ばれる、「いて座」付近の位置が最も明るくて見応えがありますが、その”夏の天の川”も、時期的にそろそろ見えなくなってきており、、また来年の春まで待つことになります。。
となると、これからの冬〜春にかけては何を撮ろうか?ということになるのですが、”夏の天の川”のように、デカくてダイナミックなものは無いので、「星座」とか、一つ一つの「星単体」ということになってくるかと思います。
自分の場合、レンズは、
・24〜105mm(ズーム)
・20mm(単焦点)
の2本しか持っていませんが、「星座」ならなんとかなりますが、「星単体」となると、105mmまで拡大しても、小さくしか写りません。。
なので、いわゆる「超望遠」的なレンズ(300mm以上)が欲しいんですが、超望遠クラスになると一気に、価格がめちゃくちゃ高くなるんですよね。。
もう何ヶ月も、ネットで色々と物色はしているのですが、やはり、一般的なレンズメーカーから販売されている超望遠レンズで、安価なものはありませんね。。
そんな中、一昨日の夜、ふと「そういえば、天体望遠鏡が自宅の倉庫に眠ったままだったなぁ・・」ということに気がつきました。
今から10年ほど前、うちの若旦那がまだ小学生だった頃、爺ちゃん婆ちゃんが、若旦那の誕生日祝いか何かでプレゼントしてくれたモノです。
が、、よくあることですが、物珍しさに、最初だけ少し使ってはみたものの、小学生(低学年)が扱うには、ややハードルが高かったようで、且つ、手伝って操作していた当方も同様に「なんか難しいな〜」みたいな感じで、程なくして使わなくなり、以降、長年ずーっと倉庫に眠ったままだったのです。
天体望遠鏡単体はカメラではないので、単体では「撮影」はできませんが、当然のことながら、”肉眼”で星を見るよりは、遥かにはっきりと見えるでしょうから、宝の持ち腐れにしたままにするのは勿体ないということで、昨日、倉庫で埃をかぶっていた天体望遠鏡を引っ張り出してきました。
ビクセンの「スペースアイ 70M」という製品で、現在でもAmazonで15,000円程度で販売されてました。
初心者入門用のモデルですね。
なにせ10年前後も倉庫で埃をかぶった状態だったので、そもそも「まだ使えるのか?」という心配もありましたが、昨日の夕方、倉庫から出して、ファインダーを覗いてみたところ、きちんと写ることは写ってくれていることを確認しました。
ただし、望遠鏡(筒)の縦の角度を調整するツマミ(ネジ)が紛失しており、望遠鏡が固定できず、このままでは使い物になりません。
そこで、急ぎ、近所のホームセンターで、「ナット」を買ってきて、とりあえず凌ぐこととしました。

(なんとかこれで使えるようになりました ↑)
そして、夜になり、あいにく雲がたくさんあって、星はほとんど見えてませんでしたが、幸い、月はなんとか見えていたので、早速天体望遠鏡を使用することに。
いや〜、それにしても、天体望遠鏡での、対象物”捕獲”(対象の星をファインダーの中に収める)って、めちゃくちゃ難しいですねぇ。。
付属のレンズは「20mm(35倍)」と「4mm(175倍)」の2種類があり、とりあえず、広角側の「20mm」のほうから使ってみましたが、、ほんの僅かに望遠鏡をずらしただけでも一瞬で、ファインダーから消えてしまい、そもそも「月」をファインダーの中にきちんと収めることだけでも相当時間がかかってしまいました。
そしてようやくファインダーの中に収まったので、次は「ピント」調整ですが、これも非常にシビアであり、何度もピントダイヤルを行ったり来たりの状態。(ただし、ファインダーに収めることに比べれば、ピント合わせのほうが楽でしたが・・)
格闘しながらようやく月が綺麗に写りました。
うん、かなり精細に写ってくれており、なかなか感動しました。
しかし、ここまで綺麗に見えるなら、やはり「写真」として記録に残したい衝動に駆られますよね・・(^^;
で、Google先生に聞いてみたところ、特に専用のアタッチメント等を使わずとも、スマホのカメラ部分を、望遠鏡の接眼部に押し当てて綺麗に撮影している方々がおられることが分かったため、当然、当方もiPhoneでトライしてみることに。
ただ、これまた、なかなか上手くいかなくて(iPhoneが少し動いただけで、ピントが合わなくなる)、何枚も撮影してみたところ、2枚だけ、なんとかまともに写ってくれた写真がありました。
そのうちの1枚がこちらです。↓

結構綺麗に撮れてますよね?
これまた感動しました。
これで調子に乗った当方は、レンズを「4mm(175mm)」に換えて、ちょうど雲の隙間から「火星」が見えていたため、火星の捕獲にチャレンジしたんですが、、、20mmでもかなり扱いが難しかったものの、当然と言えば当然ですがこの4mmは、難しいなんてもんじゃないくらい難しく、時間を置いてトータル30分ほど格闘したものの、結局、火星をファインダーにきっちりと収めることすらできず終いで、諦めました。。。
そして、、悔しいので、今日も先ほど、暗くなってから再び観測開始。
そして、偶然、と言っていいんですが、土星らしき星がファインダーに一瞬入り込んだため、緊張しながら慎重に微調整しながらピントを合わせたところ、やはり「土星」でした。
なぜ土星だと分かったというと、土星の「輪」を確認できたからです。ついにやりました☆☆☆
定倍率の20mmのほうのレンズで捕獲したため豆粒よりも小さい、”針の糸穴”と言っていいくらい小さい「点」のようにしか見えませんでしたが、それでも、わずかに、星と「輪」の間の隙間を確認することができました。
んでもって、当然「これは撮影しなければ!」とiPhoneを取り出し何度も撮影にトライしたのですが、、あまりにも見えている大きさがあまりにも小さ過ぎて、「手持ち」状態のiPhoneでは、常に”ブレている”状態となり、フォーカスを合わせることができず、結局10枚ほど撮りましたが、残念ながら、「リング」どころか、「土星」と判別できるような写真すら撮れませんでした。。。
一番まともだった写真ですら、こんな感じです。。(T_T) ↓

やはり専用のアタッチメントが無いと、「月」以外の星の撮影は無理っぽいですね。
ちなみに、その後、高倍率の「4mm」のほうのレンズに付け替えて土星の観測を試みましたが、ファインダーに捕獲することすらできず、諦めました。。
このクラスの天体望遠鏡で「4mm」のレンズを使いこなすには「神の手」的な、ミリ単位、いや、それ以下の微調整ができる人じゃないと無理なんじゃないかと思います。。
ということで、、、まぁ、高価な望遠鏡であれば、おそらく、架台の安定性もかなり強固なものになっているのだろうと思われますが、1〜2万円程度の天体望遠鏡で、「月」以外の天体を観測するのは、相当ハードルが高い、と思ったほうがよさそうです。。。
ただし、レビューでも多くの人が書かれているとおり、「『月』専用」と割り切るなら、この「スペースアイ 70M」のような、初心者入門用クラスの製品でも、十分、満足はできると思います。
それと、天体望遠鏡での「撮影」ですが、昨日、”ビギナーズラック”的に、なんとか「スマホ(iPhone)の手持ち」で撮影することはできましたが、今日、あらためて、「月」を撮ろうとトライしたところ、ブレブレで全然満足に捕獲できず、むしろ昨日のほうが上手に撮れたので、、専用のアタッチメントは必須だと思いますね。。

(今日iPhoneを介して撮った月 ↑)
ちなみに、「Tリング」というものを使えば、一眼カメラでも撮影が可能なようですが、重量的に、かなりバランスが悪くなるでしょうから、Tリングを使うなら、もっとクラスが上の天体望遠鏡で使ったほうがいいような気がします。。
ということで、、久方ぶりに天体望遠鏡を触ってみましたが、初心者入門クラスの天体望遠鏡では、「月」なら大丈夫ですが、それ以外の通常の星を綺麗に見ようと思うと、なかなかハードルが高いというか、そもそもファインダーの中に捕獲すること自体が難しい、ということがよく分かりました。
趣味全般に言えることですが、何事も、ハマりだすと、どんどん”上位機種”が欲しくなってくるのがもどかしいですね・・(^^;