BRZ S “10th Anniversary Limited”に代わる、自身、31台目の愛車となる、マツダの「ロードスター RS」が本日納車されました。
我ながら、とうとう、というか、やっと、というか、ついにロードスターを手にする時が来た、という心境です。
歴代のNA、NB、NCには全て試乗してきましたし、特にNAは、単なる試乗だけでなく、今から30年ほど前、北海道旅行に行った際、レンタカーで3日間ほど借りて、北の大地でそのドライビングプレジャーを堪能しました。
まぁ、正直に言えば、NBだけはデザイン的にどうしても好きになれませんでしたが、NAもNCも、真剣に購入を考えた時期がありました。
そして現行のNDについても、
今から9年以上前のこのブログにも買いたとおり、複数回試乗し、購入候補に挙がっていました。
(ちなみに、NCに試乗した時も
このブログに挙げております)
当方、仕事の関係で”スバル車縛り”となったことで昨年BRZを買うまで、自分のメインカーは1995年に購入した「
US.アコードワゴン」以来、30年近く輸入車一筋でしたが、もし日本車に乗り換えるとしたらこのクルマであれば乗り換えてもいい、と心底思えたクルマ(新車限定&軽自動車以外)は、これまでに
・ホンダ S2000
・マツダ RX-8
・マツダ ロードスター
の3車種くらいだったと思います。
そのうち、S2000とRX-8は、もう新車では買えなくなってしまいました。
ちなみに、昨年、日本車である「BRZ」を買った最大の理由は、心から欲しくてかった、ということではなく、仕事の関係で”スバル車縛り”になってしまったからです。
もちろん、BRZは、「スバル車」の中では、最も欲しいと思えた車種でしたし、特にエクステリアデザインは非常に気に入っていたんですが、BRZの良さを楽しむには「法定速度内」では厳しい、というのが偽らざる印象でした。
(法定速度内だと、スポーツカーとは思えないほど”フツウのクルマ”という感じでした)
そして、先日、T-Crossから308に買い替えたことで、自宅駐車場の狭さの関係から、私のメインカーのほうはBRZよりも全長が短いクルマにしたかったこともあり、ちょうどこのタイミングで、仕事上の”スバル車縛り”が解かれたこともあり、今回、
「BRZよりも全長が短いクルマ」
に買い替えることを決意しました。
車種選びに関し、最初の検討段階では、ロードスター以外にも2〜3車種、有力候補があったんですが、最終的に、「そろそろ『本気』で日本車に戻ってこよう」という気持ちになり、だとすればS2000やRX-8が無くなってしまった今、「選択肢はロードスター以外にあり得ない」という結論に達した次第です。
ちなみに、前述のとおり、ロードスターに関しては、これまで何度も”購入候補”にはなりながらも、実際に購入することはありませんでした。
その最大の理由は、自分の場合、なるべく「人と被らない車種」にしたい、という思いが強かったことが一番大きかったと思います。
もちろん、「オープンカー」自体が、一般的なクルマではありませんが、一方で、母数を「オープンカー」に絞ったうえで考えた場合、日本でオープンカーといえば、ロードスターが圧倒的に多い印象があります。
なので、「日本におけるオープンカー」という括りで見れば、ロードスターは最も一般的なクルマ、と言っていい存在だと思うんですよね。
その点がこれまでどうしても購入まで踏み切れない大きな要因だったんですが、当方、既に五十路半ばに差し掛かり、ここ数年で、視力(近くも遠くも)が急に落ちてきたことで、「スピード」を出すことに対して確実に恐怖感が増してきております。
よって、スポーツカー的なドライビングプレジャーを楽しめるのも、もうさほど長くはないかもしれない、と思ってきており、そういう意味では、下手にスピードが出てしまうクルマに乗るのはちょっと怖くなってきました。
実は今回、ロードスターを有力な乗り換え候補車として考えて、先月初めに一度試乗したんですが、試乗に出発してアクセルをひと踏みして最初に感じたのは「遅(おそ)っ!」です(笑)
BRZは排気量が2.4Lということもあり、中途半端に速いため、それが体に染み付いてしまっていたのか、久方ぶりにNDロードスターを試乗して、「遅いなぁ(苦笑)」ということを条件反射的に感じてしまった次第です。
しかも、試乗時間が短く、且つ平坦な市街地だったこともあり、「う〜ん、もしかしたら、これは遠からず飽きるかも?」という懸念が残りました。
そこで数日後、再度ディーラーさんに連絡し、「ちょっと長め」の試乗をお願いしたところ、快諾していただきましたので、その試乗で「結論」(ロードスターにイくか、イかないか)を出すこととしました。
そして、二度目の試乗をさせていただいたわけですが、営業さんの計らいで、ちょっとしたワインディングもある農道的な道を、幌を開けた状態で長めに試乗させていただいたところ、「あぁ、やっぱりロードスターは楽しい!」と心から思えたことから、「ロードスターにイく」という結論が出た次第です。
ロードスターに決めた理由は他にも幾つかあるのですが、もう一つ理由を挙げるとすれば、「マツダへの親近感や敬意」みたいなものがあります。
というのも、実は、既に他界しましたが、ずっと関西に住んでいた当方の叔父が、新卒から定年退職までマツダで勤め上げた人でした。
で、当方も親が関西人であることや、当方自身も大学や最初の勤務地が関西だったことから、その叔父の家には小さい頃から何度も遊びに行っており、叔父のクルマ(もちろんマツダ車)に乗せてもらうのがいつも楽しみでした。(一番、思い出に残っているのは、「
ルーチェ」です。イイ、クルマでしたねぇ)
そんな訳で、私自身、小さい頃から「マツダ」ブランドには愛着があり、実は社会人になって初めてクルマを買う際、その叔父を通じて「
カペラカーゴ」を購入する直前まで行ったんですが、当時は、社会人一年生が買うクルマとして、カペラカーゴはかなり高価だったこともあり、結局、カペラカーゴの半額程度の価格で見つかった、
中古のエスクードを買ったという経緯があります。
もちろん、冒頭に記載のとおり、
RX-8だけでなく、
RX-7(サバンナ時代も含め)や
ユーノスコスモ、
AZ-1、
センティア、
マツダスピード アクセラ等、魅力的なクルマも少なからずありました。
それと、過去にマツダは
5チャネル化による迷走等、多難な道を歩んできましたが、、、その教訓も活かしつつ、ここ10年くらいで見れば、昨今の日本における「クルマ作り」において、最も一貫性というか筋が通っていると感じられるメーカーがマツダだと思います。
もちろん、会社の規模感の違いもあるでしょうけど、だとしても、どのモデルにおいても一貫した思想性を感じられるクルマを作っているのは、ダントツでマツダではないかと思っています。(スバルも近いとは思いますが、「思想性」みたいなところまで踏み込むと、マツダかな、と思いますね・・)
特に、ロードスターという、マイノリティなクルマを30年以上に渡って作り続け、そしてきちんと売れている、というところも凄いと思います。
そんな昔から愛着のある「マツダ」というメーカーへの敬意も含め、応援したい、という想いがありました。
ロードスターに決めた理由について、さらに付け加えると、、、2015年に発売されたND型について、もう発売以来10年目になるというのに、今年の2024モデルにおいて、フルモデルチェンジと言ってもいいほどの大規模なマイナーチェンジを行ったことが挙げられます。
<Car Watch: 大幅改良「ロードスター」初試乗、新型LSDやパワステ改良で走りはどう変わったか?>これって素直に凄いことだと思いますね。
既に”熟成”の域に達していたはずのNDに、10年目にしてこれだけのマイチェンを施すあたり、ロードスターというクルマの凄さが窺い知れます。
おそらくNDはこれで本当に「完成」した、と思えたため、ロードスターの世界に足を踏み込む決断の大きな一つの要因となりました。
そんなわけで、ロードスターの契約書にハンコを押したのが先月22日で、その時点で、納車予定は「10月末に間に合うかどうか」、と言われていたんですが、予定より1週間ほど早くメーカーからディーラーに実車が届いたようで、結果的に本日の納車となりました。
(マツダディーラーでの納車時)
ちなみに、ちょうど奇しくも昨日、ロードスターの「35周年記念モデル」が世界初公開となり、多くのニュースでも挙げられていました。
<carview!: 【世界初公開】マツダ「ロードスター」35周年記念車発表 濃厚なレッドにタンカラーの大人なコーディネート>この「35周年記念モデル」は、かなり前から「出る」と公言されていましたし、もっと言えば、おそらく近いうちに、ついに日本国内においても、
幌の2リッターモデルが正式に発表されるのは確実な状況ですので、その2点については当方も織り込み済みではありましたが、当方としては、これまで4回、NDに試乗した経験から、「幌」で「1.5リッター」で且つ「RS」の組み合わせが一番欲しかったので、「35周年記念モデル」も「幌の2リッターモデル」を待つことなく、今回、「
RS」で契約するに至りました。
なお、今回お世話になったディーラーさんは、
マツダオートザム江南で、今日の納車に至るまで、何度も足を運びましたが、本日の納車まで、大変親身になった対応をしていただけました。
実は今回担当いただいた営業さんとの出会いは、遡ること、今から十数年前、当時その方が別のディーラーさんにおられた時に、試乗でお世話になった方で、その後、現在の店舗に異動されたのを知らずに、今から7年ほど前に当方がロードスターRFの試乗に行った際、偶然またお会いした、という縁がある方であり、今回ようやく、その方から購入するに至った次第です。
店長さんやスタッフさんも感じが良い方ばかりで、くわえて、自宅からかなり近い場所にあるディーラーさんなので、何かあった時も安心、というのがデカいです。
(長年、ほとんど輸入車ばかり乗ってきたこともあり、担当ディーラーまで1時間以上かけて行く、というのが当たり前でしたので・・・)
やはり、ディーラーに対する安心感が高いというのは、非常に大きいですね。
そして、納車直後にも、今回ロードスターに乗り換えて良かった、と思える出来事がありました。
というのも、納車の一連の手続きが終わり、自分のロードスターに初めて乗り込んでディーラーを後にして、わずか3分もしないところで、反対車線の前方から、ソウルレッドのNDがやってくるのが見えました。
当方、ロードスターにも「ヤエー」の習慣があるのは知ってましたが、恥ずかしがり屋な性格のため(笑)、とりあえず何もせず通り過ぎようとしたところ、そのソウルレッドな方が大きくヤエーをしてくれました(^^;
そこで私もとっさに、「初ヤエー」をお返ししました(笑)
この記事にもあるとおり、ヤエーみたいなことが性分に合わない人もおられるでしょうし、もちろんやりたくない人はやらなくて全然オッケーだと思うのですが、今から15年ほど前、当方が
アルファロメオ ブレラ(1台目)に乗っていた時、近所のスーパーの駐車場で、ロッソなアルファGT(3.2リッター)とすれ違った際、運転されていた品の良さそうなお兄さん(おじさん?)が私に向かって軽く会釈してくれたことがあり、もちろん全然知らない方だったんですが、その時は「あー、アルファに乗り換えてよかったなぁ」と思ったものです。(1台目のブレラは、当方にとって、最初のアルファロメオでしたので)
自分は恥ずかしがり屋(くどい(笑))なので、あまり派手な行動は好まないのですが、こういう、知らない人同士でも挨拶をしたりする行為はむしろ好きなほうですので、ヤエーの文化も嫌いじゃありません。
なので、今回ロードスターに乗り換える際、いずれ当方も「初ヤエー」をすることになるのだろう、と思ってはいましたが、まさか、納車後、ディーラーを出発してから3分も経たないうちにそうなるとは思ってもいませんでした(笑)
けど、やはり、ヤエーをしていただけたのがとても嬉しかったですし、以前のブレラの時と同様、「こういう文化のあるクルマっていいなぁ」と思えました☆
ということで、遅ればせながら当方もようやく、ロードスターの世界の仲間入りをさせていただくことになりました。
スポーツカーでありながら”ピースフル”な雰囲気が溢れているロードスターの世界を、これから堪能していきたいと思います☆
(納車からの帰り道に寄ったホームセンターの駐車場にて)